暮らしの薬学【歯磨き剤編】~③歯周病と全身疾患
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暮らしの薬学【歯磨き剤編】~③歯周病と全身疾患

歯周病は、口の中だけの病気でなく、糖尿病や誤嚥性肺炎など身体の病気に関連があると言われています。たかが歯周病と侮れませんね。

歯周病と糖尿病

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歯周病と糖尿病との関係についてお話ししましょう。糖尿病になると口内の血流も悪くなり、唾液の分泌も減って歯周病菌への防御力が弱くなってしまい歯周病を発症したり悪化したりします。逆に歯周病があると、炎症を抑えようとして免疫細胞からサイトカインと言う物質が作られ血液によって全身に運ばれるとインスリンの働きを邪魔してしまい糖尿病を悪化させてしまうこともあります。互いに病状を悪化しあう関係なのです。

歯周病と誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が飲み込まれるときに、誤って食道ではなく気道に入り、肺で細菌が増殖することで起きる肺炎です。誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは歯周病菌だと考えられています。飲食時、唾液と一緒にこの歯周病菌が誤って肺へ運ばれてしまうのです。嚥下(飲み込む)力・免疫力が低下している高齢者に多く見られます。
ここで紹介した糖尿病、誤嚥性肺炎のほか、骨粗鬆症、膵炎、リウマチがあり、これらの疾患とも関連があるといえます。また、歯周病の原因菌は、血管を通って全身をめぐることから、歯周病は、口の中だけにとどまらず、全身の疾患と関係しているのです。

Q.キシリトールって甘味料なのになぜ虫歯予防になるの?

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甘さは、砂糖と同じほどあるキシリトール、これは天然の甘味料の一種で、糖アルコールと呼ばれる種類の糖なんです。虫歯を作るミュータンス菌(→参照:暮らしの薬学【歯磨き剤編】~②虫歯・歯周病の原因)は糖を分解して乳酸などを産生して歯を溶かすのですが、キシリトールは糖なのに、ミュータンス菌が分解しないので、歯が溶かされないのです。さらにミュータンス菌の増殖を抑える働きもあります。“キシリトール入りのガム”はすでに虫歯予防の食品として有名ですよね。

もっと勉強したい人に~参考リンク・参考図書


歯周病(サンスター)
テーマパーク8020

<参考図書>
人生が変わる歯の磨き方  
Q&Aでよくわかる口から健康まるごとBOOK 
ウルトラ図解歯周病

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<この記事をまとめた人>
ミズホ
「薬局活用ガイド」編集部員。埼玉県在住。中2の長女、小4の長男の子育てをする二児の母。

<書いた人・監修>
藤田知子
京都薬科⼤学卒業後、メーカー勤務を経て、ドラッグストアでOTC医薬品販売から処⽅箋調剤など薬剤師業務 に従事。“薬剤師は町の科学者”をテーマに薬系新聞に寄稿、「ドラッグストアQ&A」(薬事⽇報社)を編集。
 

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