クリニックで受診する場合とOTCで治す場合の比較、どっちがお得?(水虫薬編)~薬局とお金の話④
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クリニックで受診する場合とOTCで治す場合の比較、どっちがお得?(水虫薬編)~薬局とお金の話④

今回は、病院を受診して調剤薬局で薬をもらう場合とドラッグストアや通販などでOTC(over the counter)医薬品を買う場合はどちらが金銭面でお得か?それぞれのメリットとデメリットは?を薬剤師でありファイナンシャルプランナーでもある私gorisanが分かりやすく解説させて頂きます。
第1回目のテーマは水虫の薬。

※ただし医薬品はそれぞれ金額が異なるため医療用医薬品と同有効成分の医薬品であり、市販が許可されている代表的なスイッチOTCであるラミシール(有効成分テルビナフィン)を用いて費用比較をさせて頂きます。

・ラミシールATクリーム 10g 希望小売価格1202円
・ラミシールAT液 10g 希望小売価格1202円


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<クリニックを受診する場合>

クリニックを受診する最大のメリットは、医師の診察により症状に合わせて適切な医薬品を処方してもらえることです。市販されていない最新の医薬品も使えますし、水虫だと思っていても別の疾患が隠れている場合もあるので、それを発見してもらえるケースも考えられます。

保険適応の場合は3割の自己負担で済みますし、高齢者であれば1割の自己負担で済んでしまいます。ただし、病院の受診料、薬局での調剤料が薬剤料以外に別途必要なので、少量であれば市販薬のほうが安くつきますし、大量であればクリニックを受診するほうが安くつきます。

初診料(2280円)+処方箋料(680円)+別途検査処置費用
※2回目以降は、再診料(730円)+処方箋料(680円)+別途検査処置費用

調剤基本料1(420円)+地域支援体制加算(380円)+後発医薬品体制加算2(220円)+薬学管理料(初回は570円、2回目以降は手帳持参で430円)+調剤料(100円)+薬剤料


※調剤基本料や地域支援体制加算、後発医薬品体制加算は薬局ごとに異なりますが、今回は一般的な調剤薬局に多い上記の算定項目で計算させて頂きました。

・ラミシールクリーム1% 10g 285円(ジェネリック医薬品なら122円)
・ラミシール液1% 10g 285円(ジェネリック医薬品なら122円)


そして最大のデメリットは時間がかかることです。病院までの往復と待ち時間、薬局での待ち時間を考えると、数時間はかかります。病院によっては予約が必要なので、予定を合わせる必要も出てきます。ドラッグストアであれば、数十分で済んでしまうのでこれは大きな差ですね。

<ドラッグストアや通販で購入する場合>


ドラッグストアや通販で購入するメリットは、なんと言ってもその手軽さです。近所のドラッグストアに行けば、薬剤師または登録販売者に相談して医薬品を選ぶことができますし、通販であれば到着までの時間はかかりますがネットですべて完結してしまいます。

またOTCに使用されている有効成分は医療用と比較すると種類が少なく、最新のものも少ないですが、かゆみ止めや炎症止めを配合したり、香料などをうまくブレンドすることでバリエーションは非常に豊富です。ドラッグストアで薬剤師や登録販売者に相談すれば、自分にピッタリの医薬品を見つけることができるでしょう。

ただし、水虫の症状経過から医薬品をチョイスするのは自分ですし、水虫だと思って治療していても本当は別の疾患だったということもあります。初回は少なくともクリニックを受診するほうが無難かもしれませんね。

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<実際に費用比較してみよう!>

水虫の治療は基本的に数ヶ月は継続しなければなりませんので、今回は3ヶ月で両足に水虫ができたと想定します。水虫は患部以外も薬剤を塗っておくほうが良いので、1日1回両足に塗ると仮定すると、1回1g必要となります。10gで1本なので3ヶ月では約9本のラミシールが必要となる計算です。

クリニックを受診する場合は、この間3回は最低でも受診することになるので、初診料×1+再診料×2ですね。薬局は薬学管理料が570円×1+430円×2で計算すると3ヶ月では以下のようになります。※今回は3割負担で計算しています。

(クリニックを受診する場合)

初診料(2,280円)+処方箋料(680円)+再診料(730円×2)+処方箋料(680円×2)+調剤基本料1(420円×3)+地域支援体制加算(380円×3)+後発医薬品体制加算2(220円×3)+薬学管理料(570円、2回目以降は手帳持参で430円×2)+調剤料(100円×3)+薬剤料(285円×9)

=13,140円(四捨五入で計算)

3割負担であれば4,380円くらいです。実際には処置が検査が加われば5,000円を超えてくる場合もありますので、あくまでも参考値として考えてください。

(ドラッグストアや通販の場合)

・ラミシールATクリーム 10g 希望小売価格1,202円
・ラミシールAT液 10g 希望小売価格1,202円

1,202円×9×1.1(消費税)=11,900円


ただし、ドラッグストアや通販では希望小売価格の1~3割引くらいで売られていることが多いので、実際には1万円弱くらいだと思います。

このように水虫治療に関してはクリニックを受診するほうが5000円ほど安いのではと考えられますが、時間や安心感なども考慮してうまく組み合わせて治療するのが良いのではないかと思います。


<この記事を書いた人>
gorisan
地方の小規模チェーン調剤薬局の薬剤師。薬剤師歴12年。3児の父。認定実務実習指導薬剤師。FP技能士3級。


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