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調剤薬局の領収書、何が書いてあるの?(後編)~薬局とお金の話②

本連載は「薬局にまつわるお金のこと」を薬剤師でありファイナンシャルプランナーでもある私が分かりやすく説明するというものです。今回もどうぞよろしくお願いします。

「調剤薬局の領収書、何が書いてあるの?(前編)」では、調剤薬局の領収書の記載項目の中から、(費用区分)(負担割合)(本・家)(調剤技術料)について説明させて頂きましたので、後編では(薬学管理料)から始めたいと思います。

<薬学管理料>

領収書_kanri

薬学管理料は、薬剤師による薬学的管理・服薬指導・情報提供・疑義照会・かかりつけ薬剤師・在宅医療などを評価して算定される料金ですが、ほとんどの方では薬剤服用歴管理指導料=薬学管理料となっています。

薬剤服用歴管理指導料は、薬剤師がお薬手帳をチェックして、薬歴や新患アンケートを見て服薬指導をして、次回のために薬歴に内容を記載する行為にかかる料金です。簡単に言えば薬剤師の手間賃ですね。

現行の調剤報酬は、患者が3ヶ月以内に来ているかどうか?そしてお薬手帳を持ってきているか?の2点により料金が決定されるシステムになっています。3ヶ月以内の再来局であり手帳があれば薬剤服用歴管理指導料は最も安くなります。詳細は以下の通り。

1. 3カ月以内に再度処方箋持参かつお薬手帳持参の患者 43点
2. 特別養護老人ホームの入所者を訪問して実施 43点
3. 情報通信機器を用いた服薬指導 43点
4. それ以外の方 57点

かかりつけ薬剤師を指名している方や在宅医療による薬剤師の訪問服薬管理指導を受けている方は、薬剤服用歴管理指導料ではなく、かかりつけ薬剤師指導料在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定しますが、それはまた別の機会に詳しく説明させて頂きます。

<薬剤料・特定保険医療材料料>

領収書_yakuzai

薬剤料は薬剤自体の値段であり、特定保険医療材料料はインスリン注射の針や医療用絆創膏などの値段です。この値段は厚生労働省により規定されているので全国一律同じ値段となります。

<評価療養・選定療養・その他>

領収書_hokengai

評価療養は、先進医療などの厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養のことです。この場合、先進医療は保険適応外となりますが、診察や検査などは保険適応となる混合診療となるので、その差額分が記載されることとなります。

選定療養は、個室代や差額ベッド代または歯の保険適応外治療などの厚生労働大臣が定める患者の快適性・利便性に関する療養または医療機関や医療行為等の選択に関する療養のことです。この場合も混合診療となるので差額分が記載されます。

どちらも調剤薬局で算定されることはほぼありませんので、通常であれば空欄になっていることがほとんどです。その他は、これら以外の保険適応外となる金額が記載されます。調剤薬局であれば、水剤や軟膏の容器代を記載することが多いです。

<合計・負担額・領収書合計>

領収書_gokei

合計はこれまで説明した内容の合計金額、負担額は実際に払う金額が保険適応と保険適応外に分けて記載されています。公費などがあると単純に何割という訳にはいかないので、金額が全然違う場合もあります。

そして、この負担額の保険適応と保険適応外を合算したのが領収書合計です。これがレジで支払う金額なので、いつも支払いのときは薬剤師(または事務)もここを見て値段を伝える方が多いです。

これでとりあえず最後まで説明させて頂きましたが、調剤薬局の領収書の謎はとけたでしょうか?
書いてある項目が多岐にわたり、非常に見にくいだけでなく、さらに詳細については明細書を見ないと分からないので医療機関の領収書は非常に厄介です。

ですが今回、最後までお付き合い頂いた皆さまには、次に領収書を見ていただいたときに何となく理解してもらえるのではないかと思います。もし、分からない部分があれば今回の記事を見返して頂ければ幸いです。

<この記事を書いた人>
gorisan
地方の小規模チェーン調剤薬局の薬剤師。薬剤師歴12年。3児の父。認定実務実習指導薬剤師。FP技能士3級。


Merci beaucoup
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